待合室
2004年2月1日
 
コラム【待合室】は、
病院の待合室という特殊な空間に身を置いて「医療」を眺めています。
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 ★こんな医者ご免 昨年のあの慈恵医大青戸病院の手術ミスが公判廷で続々明らかになってゆく。手術チームの麻酔医がたまらず「ヘボ医者!」と叫んでも、当の手術医たちはどこ吹く風。冗談さえ言い合いながら執刀していたのである。さらに、自分のウデが未熟なのに、医療機器を欠陥商品と批判したりしている。こんなボンクラ医者に人の命をまかせるわけにはいかない。心臓バテスタ手術の名手といわれる須磨医師はこう言う。「相手(手術チームのメンバー)を信じ、自分を信じ、そして神に祈って一目散にかけぬける」。この凄まじいまでの集中力と緊張感を少しは見習え!
 
 ★やせすぎご注意 若い女性のまるで骨と皮だけの手や足を見ると、思わず目をそむけたくなるほどの無残さ。枯れ木のような生気のない手、足…なんでこれがカッコいいのだろう。わからない。美しくやせたいという言葉を裏切ることはなはだしい。そんな無理なダイエットの果てに生理がこないと心配する人が増えている。体重は女性の生殖機能に影響する。やせによる無月経には重症例が多く、長期化すると骨粗しょう症になるおそれがある。若い女性たちよ「太りなさい」。一方、年配の人の多くは(?)ぶくぶく太ってゆき、二重アゴ、二段腹,三段腹…。これもいただけない。形・格好より食欲か。こちらには「やせなさい」。だが、どちらもわが道を行く。世の中うまくゆかないものである。
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 ストレスを感じると男性より女性が太りやすいという。ストレスが女性を「やけ食い」に走らせて行く。ストレスと食事との因果関係はまだ明らかになっているわけではないが、ここからは過食症がみえてくるのも確かだ。
 ところで、運動をしなくても余分な脂肪だけカットするという耳よりな話がある。その仕組みを東大先端科学技術研究センターが、昨冬発表。この仕組みを活性化する薬ができれば、肥満解消。これで万々歳といくかといえば、そうはいかない。若い女性も熟年者もまずは意識改革が先決であろう。これまた、世の中うまくいかないものである。
 
 ★こんな事故ご免 お年寄りが寝たきりになる原因の一つは大腿骨頚部骨折。80代が半数近くを占め、骨折時期は冬の1月が最も多いという。それも単純な転倒がなんと75%。寒い時に多いのは、厚着で転び易く、夏にくらべビタミンDの吸収が減って骨がもろくなるなどが考えられる。長生きするなら「転ぶな・風引くな・義理を欠け」。名言である。
  
 ★冬は足にご注意 骨折だけでない。冬は足のトラブル多発。寒いと体の血液循環が悪くなり足の病気にかかり易い。最近増えているのが水虫。それにかかとのカサカサ。家に帰って靴をぬいだら、靴下もぬいで素足になろう。靴の中で窮屈になっていた足を開放し、血流をよくする体操をしたい。人間にとって自然な状態は素足だ。だが、厳しい寒さについ靴下をはきっぱなし。夜寝る時も足先が冷えるからと、はきっぱなし。これではねー。
 
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